こんにちは、総合内科専門医の執行です。
本日はよく当院はCT画像検査を行っていますか?という問い合わせをうけるのですが、 「当院では行っていません。受けるなら絶対に大きな病院で受けてください」と答える回数があまりに多いので検査についてホームページに説明を書かせてもらうことにしました。
まずは結論から、CTなどの画像検査は絶対に病院で受けたほうが良いです。
理由は2つ
- CTの性能が全然違う
- おなじCT画像でも画像を読み取る医師が違う
それぞれ説明していきます。
まずこちらの画像をご覧下さい。
言わずと知れたRPGの金字塔ドラゴンクエストシリーズの最古と最新作を並べています。昔はファミコンでプレイしていましたがどんどん機械が進化して今(2020年現在)ではPS4を用いてプレイします。全然性能が違い画像も全然精細度が違います。
CTの機械も日進月歩です。
現在CTの機械の最新型は256列ないしは320列ですがそれらを導入しようと思うと軽く何億というお金が必要になります。
そんな機械そんじょそこらの病院、ましてや診療所にあるわけないですよね。
あなたの大切な体で病気を見つけるときに「ドラクエ1」の画像で見つけることが出来ますか?という話です。
見つからないとは言いませんがだれがどう考えても「ドラクエ11」の画像がキレイですよね。画像がきれいでなければどれだけ優秀な医師が見ても見つからないです。
画像はキレイに越したことはないので是非大病院で画像検査は行ってください。
次に優秀な医師と先ほど書きましたが2つ目の理由がその医師です。
画像を判断するためだけの医師=放射線科医がいるといないで大違い。
先ほど画像が良くないとどれだけ優秀な医師でも見つけられないと書きました。逆もしかりで画像がどれだけキレイでも医師が優秀でないと見つけられません。
「いやいや診療所の先生はすごく親身にみてくれるし〇〇大学を卒業していて凄く優秀なんだよ!」
と反論の声をいただくことを覚悟の上でこのような事を書いていますが、
放射線科の画像診断部というのは画像を読むことだけに特化したプロです。
逆に全然親身でないかもしれないしいい大学を出ていなくても毎日毎日画像を診ている医師にしか分からない異常があります。
もちはもち屋です。巨人の松井選手には遠山投手でワンポイント打ち取っていましたよね(阪神ファンでなければわからなくてすみません)。
幸い日本は「どの医者」に受診しても定額制なので是非CTは大病院で撮影を選んでください。
最後に値段がという風に思われる方もいるかもしれませんが、最新型のCT検査が1020点、古いCTで900点です。
たった120点の差なので3割負担でも360円の違いです。
360円の差でこれだけメリットが違えば誰しも病院でCTを受けたいと思うのは当然のことと思います。
なお、紹介状がないと大病院は初診料以外にも余計に加算がかかるのでかかりつけ医に紹介状を頼んでCTの予約をとるのが一番コストも安く時間も無駄にしない受診の仕方だと思うので是非主治医に相談してください。
もし主治医の医院でCTがあるときはCTで紹介はしてくれないと思うのでCTがないところを選んで受診するようにしてください。
あなたが不毛な検査を受けないために、CTは大病院で受けるようにしてください。
以上
この記事を書いた医師
Dr. 執行 秀彌(しぎょうひでや)
しぎょう循環器内科・内科・皮膚科・アレルギー科 院長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
日本循環器学会認定循環器専門医
大阪市立大学医学部を卒業後
国立循環器病研究センター病院や住友病院等を経て2020年4月に開業
最寄駅:JR立花駅(徒歩20分)および尼崎センタープール前駅(徒歩10分)