本日はズボラな人でもできる血管年齢を若返らせる方法を説明します。
血管年齢とはなにかや、そのためにできる食事療法に関してはこちらのページが参考になるので是非合わせてお読みいただければ嬉しいです。
まず大前提として血管年齢は生活習慣で大きく変わっていきます。
こちらの画像は大変有名なものですが、喫煙習慣の有無が一卵性の双子という遺伝子情報が全く同じ人間でもこれだけ見た目に差をつけてしまうことが分かっています。
あなたの血管が知らない間に傷んでしまわないように、将来不要な薬を飲まなくてよいように、今からできることをしていきましょう。
さて日常生活で気を付けることとして普段からしている行動の見直しと少しの運動習慣が大切です。
今回は日常生活で気を付けるべき点をご説明します。
自律神経を気にしすぎるな
「自律神経が乱れている」と病院や鍼灸院で言われることはありませんか?
多くの場合は「よくわからないから自律神経のせいにしておいたら納得するだろう」という程度の発言ですのであまり真に捉える必要はありません。そもそも自律神経は不安やリラックス、運動や安静などで大きく乱れます。乱れていない人はいません。立場上「わからない」と言えないから自律神経のせいにしておけば納得するだろうという答えが多いのです。
じゃあ自律神経はないのかというと、しっかりあって勿論リラックスしている方が血圧や血糖値も上がりにくいので良いです。
なんだ、やっぱり自律神経を整えるのが大切じゃないかと怒られそうですが、気にするなではなく、気にしすぎるなと言いたいです。というのもこのページにたどりつかれたあなたは「真面目」で「細かいことまで気が回る」のではないでしょうか?
周囲の人間が適当に過ごしていて、もっとちゃんとしたら良いのにとイライラしてしまいませんか?
今から自律神経の調節によい生活習慣を解説していきますが、鼻息荒く今日から全て実践するぞ!となっている時点で自律神経が交感神経優位になり乱れていますので大前提として無理をしないで出来る範囲でやってください。
そして他人に期待しないこと、自分だけ特別と思わず自分を第三者的な視点で見る諦観の視点を持つことが大切です。
さて話がだいぶ脱線してしまいましたが、始めます。
早起き(太陽が出る時間)して太陽の光を浴びる
早起きが自律神経の調整に良い影響を与える理由は3つあります。
- 体内リズムの調整
人間の自律神経は、体内時計に基づく生体リズムによって制御されています。朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、自律神経の活動のリズムが整います。早起きをすることで、この生体リズムを適切に保つことができます。 - 朝の光の効果
朝の光を浴びることで、視交叉上核からの情報により、松果体がメラトニン分泌を抑制します。メラトニンは睡眠を促進するホルモンですが、その分泌を抑えることで、交感神経が優位になり活動性が高まります。つまり、早起きにより交感神経を適度に活性化させることができます。 - ストレス軽減
遅くまで起きていると、生活リズムが乱れてストレスが溜まりやすくなります。一方、早起きをすれば規則正しい生活リズムが保たれ、ストレスが溜まりにくくなります。ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れるため、早起きはストレス軽減を通じて自律神経の調整にも役立ちます。
このように、早起きは自律神経の活動リズムを整え、交感神経と副交感神経のバランスを保つのに効果的な習慣なのです。生活リズムを見直すきっかけとして、早起きをして太陽を朝見ることを意識してみるのがおすすめです。
朝ごはんを食べる
ついつい忙しくて朝ごはんを飛ばしてしまうことが多いですが実は朝ごはんはとても大切です、その理由は主に以下の3点です。
- 血糖値の安定
夜間は食事がないため、朝起きた時の血糖値は低下している傾向にあります。朝食を摂ることで、血糖値が適正な範囲に保たれ、自律神経の活動が安定します。血糖値の変動が大きいと、交感神経が過剰に作用してしまい、自律神経のバランスが崩れてしまいます。 - 消化管の活性化
朝食を食べると、消化管の蠕動運動が活発になります。これにより、副交感神経が優位に働き、消化機能が高まります。消化が滞ると自律神経のバランスが乱れるため、朝食で消化機能を整えることが重要です。 - 生体リズムの調整
朝食を食べることで、体内時計がリセットされ、生体リズムが整います。生体リズムは自律神経の活動リズムを調整する上で極めて重要な働きをしています。朝食を欠かすと、生体リズムが乱れ、自律神経の活動も不規則になってしまいます。
このように、朝食を摂ることで血糖値と消化機能が整い、生体リズムが適切に保たれます。結果として交感神経と副交感神経のバランスが取れ、自律神経の健全な働きが促されるのです。自律神経の調整のためにも、朝食は欠かせない習慣といえます。
歯磨きをしっかりとする
歯磨きが自律神経の調整に良い理由は、以下の2点が挙げられます。
- 副交感神経の刺激
歯磨き時の口腔内への刺激が、舌咽神経を介して延髄の副交感神経核を刺激します。これにより副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが整います。 - リラックス効果
歯磨き時の口腔内マッサージ作用がリラックス効果をもたらします。この効果で交感神経の緊張がほぐれ、自律神経が安定します。
また歯磨きをしっかりとしないと歯周病になりやすくなります。歯周病患者は糖尿病になりやすいことが分かっておりこれも血管年齢に悪影響を及びます。
歯ブラシの仕方は歯医者さんのサイトをご覧いただければ僕よりも詳しく書いていると思いますのでご参照ください。
歯ブラシで一番言いたいのは歯間ブラシをすることです。歯ブラシのみだと歯垢の58%しか除去できていないことが分かっています。
朝夜の歯磨きを大切にし、自律神経の調整を心がける習慣を身に付けることをおすすめします。
姿勢を気づいたときに伸ばす
ついついデスクワーク中心になるとPCとにらめっこになり猫背になりがちですよね。今僕もこの文章を作っていながら背筋を伸ばしてただし直しています。なぜ背筋を伸ばすことが自律神経の調整に良いかの理由は主に以下の2つです。
- 交感神経の抑制
背筋を伸ばすと、胸郭が開き、呼吸が深くなります。この深い呼吸は、呼吸数を減らし、副交感神経を優位にさせる働きがあります。さらに、背筋を伸ばすことで上半身の筋肉がリラックスし、交感神経の緊張が和らぎます。 - 自律神経の起源への影響
背筋を伸ばすことで、脊柱管内の圧力が変化し、そこに存在する自律神経の始まり(交感神経幹、迷走神経など)に影響を与えます。この刺激が自律神経の調整に働きかけます。特に腹式呼吸と合わせて背筋を伸ばすと、その効果は高まります。
つまり、背筋を伸ばすことで、交感神経の緊張がほぐれ、副交感神経が優位になるという自律神経のバランス調整が期待できるのです。
背筋を伸ばす際のコツは、
・無理なく背筋を垂直に
・肩の力を抜く
・腹式呼吸を意識する
などです。
デスクワークが多い現代人は、姿勢が曲がりがちです。背筋を伸ばすストレッチを日課に取り入れて、自律神経の調整を心がけましょう。
エスカレーターやエレベーターは出来るだけ避けて歩く
歩くことが自律神経の調整に良いのは何となくお分かりだと思います。
- 適度な交感神経の活性化
歩行運動は軽い有酸素運動に当たります。有酸素運動を行うと、心拍数や呼吸数が上がり、交感神経が適度に活性化されます。交感神経と副交感神経のバランスが保たれ、自律神経が適切に制御されます。 - リラックス効果
歩行中は呼吸が整い、リズミカルな動作を繰り返すことで、心身ともにリラックスした状態になります。このリラックス効果により、交感神経の緊張がほぐれ、自律神経が安定します。 - 内分泌の調整
適度な運動により、脳内で様々な神経伝達物質やホルモンの分泌が促されます。特に、ストレス軽減に働くセロトニンやエンドルフィンの分泌が期待できます。これらが自律神経系に作用し、調整する役割を果たします。
さらに付け加えると、歩行は気分転換にもなり、ストレス解消につながります。ストレスが溜まると自律神経が乱れやすくなるため、歩行はストレス軽減を通じても自律神経の調整に貢献しています。
そしてエレベーターやエスカレーターを使用するよりも運動にもなり積み重ねることで代謝が良くなり血圧や脂質、糖質のコントロールも改善しやすくなります。
このように、歩行は身体的・精神的にも自律神経の調整に良い影響をもたらし血管年齢の改善に寄与します。少しの距離は歩く習慣を心がけることが大切です。そのためには時間に余裕をもってスケジュールを建てる必要がありますね。
時間に余裕をもってスケジュールを建てる
先ほどの章でも書きましたがぎりぎりのスケジュールだと常に交感神経が過度に優位になってしまいますしトラブルが起きたときにさらにその傾向が強まります。本当にそのスケジュール必要ですか?と自分で手帳をチェックしてみましょう。足し算よりも引き算です。
寝る前にストレッチをする
ストレッチが自律神経の調整に良い理由は主に以下の3点が挙げられます。
- 副交感神経の活性化
ストレッチを行うと、筋肉や腱が伸張刺激を受けます。この刺激が求心性に伝わり、延髄の副交感神経核を刺激して副交感神経が優位になります。副交感神経の活性化により、自律神経のバランスが整います。 - リラックス効果
ストレッチにより筋肉の緊張がほぐれ、心身ともにリラックスした状態になります。このリラックス効果が交感神経の緊張を和らげ、自律神経の安定につながります。 - 呼吸の調整
ストレッチ時には呼吸に意識を向けることが多く、呼吸が深くなりがちです。深呼吸は副交感神経を優位にさせる働きがあり、自律神経の調整を促します。
さらにストレッチには、以下の2つの副次的な効果もあります。
- 血液・リンパ液の流れが良くなり、老廃物の排出が促進される
- ホルモンバランスが整う
これらの効果も、結果として自律神経の調整に好影響を与えます。
ストレッチの仕方のコツは、無理なく筋肉を十分に伸ばし、呼吸に意識を向けることです。就寝前や起床後など、1日の中でゆったりとした時間にストレッチを取り入れるのがおすすめです。規則的にストレッチを実践することで、自律神経の安定が期待できます。
ストレッチを行うときにその日に起こった良かったことを思い浮かべながら行うとさらに効果が増すことが分かっています。良い事を考えると脳波でα波が増えてリラックス効果があることが分かっています。
いいことなんか中々ないよと思われる方もいるかもしれませんし僕もそうです。けどよく考えると1日に良いことは一つくらいあります。今日は信号に引っかからなかったな。昼ごはんのスープ美味しかったな。どんなことでも構いません。本当になければ妄想でも良いので良いことを考えながらやってみてください。
飲酒を適量に
ついついお酒は飲み過ぎてしまう方も多いと思います。私自身もその一人です。若いころは便器を何度抱えたかは分かりません。
一般的に過度の飲酒は自律神経のバランスを乱す作用があります。アルコールは交感神経を一時的に亢進させますが、長期的には交感神経を抑制し、副交感神経が優位になります。このため、多量の飲酒は倦怠感や痛み覚えの鈍麻、活力減退などの副交感神経優位の症状を引き起こします。
一方で、適量の飲酒は自律神経の調整に良い影響を及ぼす可能性があります。その理由は以下の通りです。
- リラックス効果
適量のアルコールにはリラックス作用があり、緊張した交感神経を和らげます。これにより自律神経のバランスが整います。 - 血行促進作用
適度な飲酒は血管を広げ、血行を促進させます。この作用が交感神経活動を高め、自律神経の調整をサポートします。 - ストレス解消効果
適量の飲酒はストレス解消に役立ちます。ストレスは自律神経の乱れの一因になるため、解消することで調整が期待できます。
ただし、適量を超えた飲酒は自律神経に悪影響を及ぼすため、注意が必要です。一般的な適量の目安は、1日にビールなら中びん1本(350ml)、ワインなら1杯(120ml)程度とされています。個人差もあるので、自身に合った適量を見極めることが大切です。
総じて適量の飲酒なら、リラックス効果などを通じて自律神経の調整に一定の役割を果たすと考えられますが、過剰になれば副作用の方が勝ってしまいます。節度を守った上で、適量の飲酒を心がけましょう。
まとめ
如何でしたでしょうか?今日からできる簡単なものばかりだったと思います。
しかし行動にこだわり過ぎず適当に気にしすぎないことが一番大切です。
そういった状態でこれらの習慣を取り入れることで、自律神経の調整がされ、結果として血管年齢の若返りが期待できます。
無理なく続けられる習慣から始め、ストレスを溜めすぎないことが大切です。
ズボラでも血管年齢を若返らせることができますし、なんならズボラな方がよいかもしれません。無理なく続けられる習慣から始めてみてくださいね。
以上