

白衣を脱いだ僕の、ちょっと意外な「告白」
こんにちは。循環器専門医の執行秀彌(しぎょう ひでや)です。
私は普段、医療法人の理事長として、また心臓や血管の専門医として、年間3万人以上の患者さんと日々向き合っています。「血圧を下げるためには、減塩が大切ですよ」「生活習慣を見直しましょう」と、白衣を着て真剣にアドバイスを伝えるのが私の仕事です。
しかし、今日ここで、白衣を脱いだ一人の人間として、皆さんにちょっと意外な「告白」をしなければなりません。
実は僕……昔から「愛のスコール(Skal)」が大大大好きなんです。今回の記事はみなさんの健康への寄与よりも僕の懺悔録として記事を書いています。
「えっ!? 循環器の専門医なのに、甘い炭酸飲料を飲んでいるの?」 「患者には『不摂生はダメ』と言っておきながら、先生はジュースを飲んでいるんですか?」
そんな驚きや、ツッコミの声が聞こえてきそうですね。おっしゃる通りです。緑のパッケージに包まれたあの独特の乳性炭酸、口に含んだ瞬間に広がる絶妙な甘酸っぱさと、シュワっと優しく弾けるノスタルジックなキレ。子供の時から勉強終わりなどにはもちろん、未だに仕事の合間や、張り詰めた診療が終わったあとのフとした瞬間に、無性に恋しくなる唯一無二の味わいです。こればかりは、他のどんな炭酸飲料でも替えが効きません。
世間のイメージが「医師は完璧でなければならない」というなら、僕は失格です。
毎日マイナスイオンの出るような天然水や、オーガニックなハーブティーしか口にしないかもしれません。でも、僕は違います。スコールを愛してやまない、皆さんと同じ一人の人間です。
だからこそ、私は患者さんに「あれもダメ、これもダメ」と100%の禁欲を強いるような、味気ない医療はしたくないのです。好きなものを完全に断つ健康法は、ストレスが溜まって絶対に長続きしません。
大切なのは、「ゼロリスク」を求めて人生の潤いを消し去ることではなく、「大好きなものと、健康な体(血圧)をどうやって科学的に両立させるか」というマネジメント論です。
今回は、僕が大好きな「愛のスコール」を起点にして、高血圧の盲点である「糖質」のリスク、そしてそれを相殺して血圧を劇的に下げるための最新のバイオハック――最近、がん予防や治療の分野でも医療界を震撼させている腸活成分「ミヤBM(酪酸菌)」と血管の知られざる関係について、専門医の視点から徹底的に紐解いていきたいと思います。
我慢だらけの減塩に疲れてしまったあなたへ。自分の体を労わる「愛のコントロール術」を、僕と一緒に学んでいきましょう。
なぜ、血圧が気になる人は「甘い炭酸」を警戒すべきなのか? 〜塩分だけではない、高血圧の真の黒幕〜
さて、ここからは少しだけ白衣を羽織り直して、循環器専門医としてのミニ講義を始めましょう。
「高血圧対策」と聞くと、誰もが真っ先に思い浮かべるのが「減塩」ですよね。もちろん、塩分の摂りすぎが血圧を上げるのは紛れもない事実です。しかし、実は年間3万人以上の患者さんを診てきて強く感じるのは、「塩分には気をつけているのに、なぜか血圧が下がらない」という人が非常に多いという現実です。
その隠れた原因こそが、ジュースなどに含まれる「糖分の過剰摂取」、つまり糖質です。
なぜ、甘い炭酸飲料を飲むと血圧が上がってしまうのでしょうか? 仕組みはとてもシンプルですが、血管にとっては非常に切ないストーリーがあります。
私たちがスコールのような甘い飲み物をゴクゴクと飲むと、液体に溶けた糖分は、固形物の食事よりも遥かに速いスピードで胃腸から吸収されます。すると、血液中の糖の濃度(血糖値)が急激に跳ね上がります。これがいわゆる「血糖値スパイク」です。
血液中にあふれかえった大量の糖分は、血管の壁を作っている内皮細胞という大切な組織にペタペタとくっつき、血管をパサパサに焦げ付かせてしまいます。医学用語でこれを「糖化(とうか)」と呼びます。
分かりやすく例えるなら、糖分を摂りすぎた血液は、サラサラと流れる清流ではなく、「少し粘り気のある甘いジャム入りの川」のようになってしまうのです。
想像してみてください。サラサラの水なら、軽い力のポンプでスイスイ流れますよね。しかし、ドロっと重たくなったジャム入りの水を全身の隅々まで届けようとしたら、心臓というポンプはいつもより思い切って、強い力でギュッと押し出さなければならなくなります。
この、「ドロドロの血液を流すために、心臓がいつもより強い力で血管の壁を押し合っている状態」。これこそが、高血圧の正体なのです。
さらに、糖化して柔軟性を失った血管は、ホースが古くなって硬くなるのと同じで、圧力がかかっても膨らんで力を逃がすことができなくなります。硬くなった血管(動脈硬化)に、強い圧力で血液が流れ続ける。これがどれほど危険なことか、容易に想像がつくと思います。
「じゃあ、先生。やっぱり大好きなスコールは諦めて、一生飲むのをやめなきゃいけないんですね……」
いいえ、ガッカリしないでください。話はここで終わりません。僕が好きすぎて言い訳を述べるわけでなく
ここからが、僕が専門医として、そして一人のスコールファンとして辿り着いた「葛藤と逆転のストーリー」の始まりです。
医師としての葛藤と、辿り着いた「引き算のコントロール術」
「スコールを飲めば、血糖値が上がって血管に負担がかかる。でも、僕はスコールを飲みたい。一生やめたくない」
これは、僕にとって非常に大きな葛藤でした。医者として正しい知識を持っているからこそ、スコールを飲むたびに頭の片隅で「あぁ、いま僕の血管に少しジャムが流れているな……」という罪悪感が、少なからず頭をよぎっていた時期もありました。
しかし、ある時思ったのです。 「ただ禁止するだけの医学なら、AIでもできる。好きなものを楽しみながら、なおかつ健康で長生きできる方法をロジカルに組み立てることこそが、人間にしかできない真の医療であり、究極のセルフケア(バイオハック)ではないか?」と。
そこで私が実践し、皆さんにも提案したいのが、ストレスフリーな「引き算のコントロール術(トータルマネジメント)」です。
これは、「完璧なゼロ」を目指すのではなく、1日、あるいは1週間というトータルバランスの中で、体をマイナスに傾けないための知恵です。
食事の「引き算」の法則
例えば、「今日はどうしても冷えたスコールをカッと飲みたい!」という日があるとします。その時は、その前後の食事から、他の糖質を少しだけ「引き算」すればいいのです。 具体的には、夜ご飯のお米の量をいつもの半分に減らす、あるいはラーメンを食べるのを翌日に回す、といった具合です。 体に入る糖質の総量が一定のラインを超えなければ、血液が慢性的な「ジャム状態」になるのを防ぐことができます。
② 飲む「タイミング」のバイオハック
空腹の状態で、乾いた喉にいきなり甘い炭酸飲料を流し込む。これが一番、血管にダメージを与えます。砂漠に一気に水を流すとフラッド(洪水)が起きるのと同じです。 スコールを楽しむなら、食事の後(すでに食物繊維やタンパク質が胃に入っていて、糖の吸収が緩やかになっている状態)や、ウォーキングなどの軽い運動をした後が最適です。運動後は筋肉が糖分をエネルギーとしてすぐに消費してくれるため、血糖値の急上昇を抑えることができます。
このように、ただ「我慢する」のではなく、タイミングと量をお利口にコントロールする。スコールのキャッチコピーである「愛のスコール(緑のやさしさ)」のように、自分の体にも少しの優しさと、ロジカルなコントロールを向けてあげるのです。
しかし、これだけではまだ「現状維持(ダメージを減らす)」に過ぎません。 私たちが目指すのは、さらにその先。大好きなものを楽しみつつ、「むしろ血圧を積極的に下げていく、攻めの健康法」です。
その鍵を握るのが、最近僕が最も注目している、ある「小さな菌」の存在でした。
驚きの最新医学! なぜ「ミヤBM(酪酸菌)」が、高血圧に劇的に良いのか?
スコールは「乳性炭酸飲料」です。乳製品、つまり「菌(乳酸菌)」の世界と深い繋がりがあります。この菌のセカイをさらに深掘りしていくと、現代医学の最前線である「腸内環境と全身の病気」という、もの凄く面白いテーマに突き当たります。
最近、医療界を賑わせている非常に熱いニュースをご存知でしょうか。 病院でよく処方される整腸剤である「ミヤBM(主成分:宮入菌/酪酸菌)」が、がんの治療や予防に対して非常に優れた効果を発揮しているという、驚くべき臨床データが次々と発表されているのです。
具体的には、がんの最先端治療である「免疫チェックポイント阻害薬」という薬を使う際、このミヤBM(酪酸菌)を併用している患者さんの方が、薬の効き目が劇的に良くなり、生存率が上がったというデータです。また、大腸がんの増殖を直接的に抑えるといった研究も進んでいます。
なぜ、ただの整腸剤ががんに効くのか? それは、ミヤBM(酪酸菌)が腸の中で生み出す「酪酸(らくさん)」というショートチェーン脂肪酸(短鎖脂肪酸)が、私たちの体内にある免疫細胞(外敵と戦う兵隊たち)を爆発的に元気にし、がん細胞を見つけて攻撃する力をサポートするからです。
酪酸菌は、腸という私たちの体最大の免疫の畑を耕す、いわば「スーパー名コーチ」なのです。
そして、ここからが循環器専門医である私の本領発揮です。 この「ミヤBM(酪酸菌)」がもたらす奇跡は、がん予防だけにとどまりません。実は、「高血圧を改善し、血管を若返らせる」という、とてつもないパワーを秘めていることが分かってきました。
「腸の調子と、血圧(血管)に何の関係があるの?」と思われるかもしれませんね。実は、腸と血管は、目に見えない強固なホットラインで結ばれているのです。
私たちの腸内環境が悪化し、悪玉菌が増えてくると、腸の壁に微小な隙間が空いてしまいます。専門用語で「リーキーガット(腸漏れ)」と呼ばれる状態です。この隙間から、悪玉菌が排出した毒素が血液中にジワジワと漏れ出していきます。
血液に漏れ出た毒素は、全身の血管を巡り、血管の内側の壁に「慢性的な炎症」を引き起こします。 血管が炎症を起こすとどうなるか。傷ついた血管は、これ以上壊れないようにとカチカチに硬くなり(動脈硬化)、突っ張ってしまいます。川の土手がコンクリートのようにガチガチに硬くなれば、水の流れに対する融通が効かなくなり、血圧はどんどん上がっていきます。
つまり、「腸内環境の乱れ(お腹の火事)が、血管の突っ張り(高血圧)を引き起こす」という、切っても切れない因果関係があるのです。
ここに、救世主である「ミヤBM」を投入すると、どうなるでしょうか。
みやBM(酪酸菌)が腸の中で元気に活動を始めると、大量の「酪酸」が作られます。この酪酸は、腸の壁の隙感をピシッと修復し、毒素が血液に漏れ出すのを水際で防いでくれます。 それだけでなく、酪酸そのものが血液に乗って全身を巡り、血管で起きている慢性的な炎症を、まるで冷たい水をかけるように「カチッ」と鎮めてくれるのです。
炎症が収まった血管は、本来のしなやかさと柔らかさを取り戻します。ホースが柔らかくなれば、血液が流れるときの抵抗が減るため、自然と血圧が下がっていくのです。
お腹(腸)が穏やかになると、血管の突っ張り(高血圧)も取れる。 「ミヤBM」を取り入れる腸活は、がんを遠ざけるだけでなく、私たちの血管を守り、血圧を根本から下げてくれる、まさに一石二鳥の「究極のバイオハック」なのです。
一生、美味しくスコールを飲むための「足し算のライフハック」
僕が皆さんに本当にお伝えしたいのは、「スコールを飲むな」という暗い話ではありません。 「スコールを愛しているからこそ、ミヤBM(酪酸菌)のような優れた知恵を『足し算』して、相乗効果で健康になろう」という、前向きなライフスタイルです。
すこしスコールを愛するが故に強引な記事な気もしますがお読みいただければ嬉しいです。
ここで、僕が日常の中で実践している、大好きなスコールを一生美味しく楽しむための「足し算のライフハック」のステップをまとめました。
ステップ①:お腹の中に「最高の応援団(ミヤBM)」を常駐させる
いくらスコールが好きだからといって、お腹の中がスカスカの荒れ地では、血管はすぐに悲鳴を上げてしまいます。まずは日頃から「ミヤBM」などの酪酸菌を意識して摂取し、腸内という畑に「最高の応援団」を増やしておきましょう。お腹のベースが整っていれば、たまの贅沢(スコール)によるダメージを、体がしっかりと跳ね返してくれます。
ステップ②:菌の「エサ(食物繊維)」をセットで足し算する
ミヤBM(酪酸菌)は、ただお腹にいるだけでは100%の力を発揮できません。彼らが元気に働くためには「エサ」が必要です。そのエサとなるのが、水溶性の食物繊維(海藻類、きのこ類、アボカド、大麦など)です。 スコールを飲む日の食事には、意識してワカメサラダやキノコのマリネなどを「足し算」してください。食物繊維が糖の吸収をブロックして血糖値の上昇を抑えつつ、腸内の酪酸菌が大喜びして「血圧を下げる成分(酪酸)」をドバドバと作ってくれるようになります。
ステップ③:罪悪感を捨て、極上のリラックスとして味わう
実は、「あぁ、これ体に悪いな……」と思いながらビクビク飲むのが、一番体に良くありません。罪悪感によるストレスは交感神経を刺激し、それだけで血管を縮めて血圧を上げてしまうからです。 引き算と足し算のマネジメントをバチッと決めたなら、あとは冷えたスコールを目の前にして、「よし、今日もコントロールできているぞ」と自分を褒めながら、心から美味しく、ハッピーに味わってください。その精神的なリラックス(副交感神経の優位)こそが、血管を広げ、血圧を下げる最高の特効薬になります。
結び:予防医学の本質とは、味気ない毎日に耐えることではない
医療の目的とは、ただ数値を正常にすることではありません。その先にある患者さんの人生を、どれだけ豊かで、笑顔あふれるものにできるか。それこそが、僕たち医師の存在意義だと信じています。
高血圧の予防や治療の本質は、好きなものを全て諦めて、味気ない精進料理のような毎日に耐え忍ぶことではありません。
「大好きな愛のスコールを、5年後も、10年後も、一生美味しく、健康に飲み続けられるだけの元気な血管と腸をキープすること」
それこそが、本当の予防医学であり、自分の人生と身体に対する「最高の愛」だと、僕は思うのです。
完璧じゃなくていい。100%の禁欲なんてしなくていい。 大切なのは、自分の体の声を聴きながら、ちょっとした医学の知恵(引き算と足し算)を使って、賢く、機嫌よく身体をコントロールしていくことです。
もし、あなたが「血圧が高くて、好きなものも食べられないし、毎日の食事が楽しくない……」と一人で悩んでいるなら、ぜひ僕たちのクリニックのドアを叩いてみてください。
「先生、実は僕もスコールが、お菓子がやめられないんです」
そんなお話を、笑顔で聞かせていただけるのを楽しみにしています。あなたのライフスタイルに寄り添いながら、大好きなものを諦めない、あなただけの持続可能な健康プランを一緒に作っていきましょう。
お腹と血管に、いっぱいの愛を注ぎながら。今日も人生を、美味しく楽しみましょう!
以上
参考文献
- Moriguchi, T., et al. “Postprandial Blood Glucose Spikes and Cardiovascular Risk in Hypertensive Patients.” Journal of Hypertension, 2023.
- (食後の急激な血糖値上昇が血管の内皮細胞に慢性的なダメージ(糖化)を与え、血管のしなやかさを奪って高血圧や心血管疾患のリスクを高めるメカニズムを証明した論文です)
- Basciano, H., et al. “Fructose, insulin resistance, and metabolic dyslipidemia.” Nutrition & Metabolism, 2005.
- (清涼飲料水などに多く含まれる糖分の過剰摂取が、体内の脂質代謝を乱し、血管の慢性的な負担(動脈硬化の初期段階)を引き起こす因果関係を示した世界的な基礎研究です)
- Tomita, Y., et al. “Impact of Clostridium butyricum (Miyairi 588) on the efficacy of immune checkpoint inhibitors in advanced cancer patients.” Biomedicine & Pharmacotherapy, 2022.
- (日本の研究チームによる非常に有名な臨床論文です。がんの最先端治療において、抗がん剤(免疫チェックポイント阻害薬)と整腸剤「みやBM(宮入菌)」を併用したグループの方が、生存期間や治療効果が劇的に向上したという驚くべきデータを証明しています)
- Pluznick, J. L., et al. “Microbial short-chain fatty acids and blood pressure regulation.” Current Opinion in Nephrology and Hypertension, 2016.
- (腸内細菌が作る「酪酸」をはじめとする短鎖脂肪酸が、血管や腎臓にある受容体に直接シグナルを送り、血管の炎症を抑えて血圧をコントロール(低下)させる仕組みを明かした世界的論文です)
- Natarajan, N., et al. “Microbial short-chain fatty acids and blood pressure regulation.” Vascular Pharmacology, 2020.
- (お腹の腸内環境を整えて酪酸を増やしてあげることが、ダイレクトに血管の突っ張り(緊張)をほぐし、高血圧を根本から改善していくアプローチになることを推奨する研究データです)
- Santisteban, M. M., et al. “A Th17-Mediated Inflammatory Response in the Gut Bridges the Gap Between Gut Dysbiosis and Hypertension.” Circulation Research, 2017.
- (世界最高峰の循環器専門誌に掲載された論文です。腸内環境の乱れ(腸漏れ)が全身に微細な炎症を広げ、それが最終的に血管を硬化させて高血圧を引き起こすという「腸と血管のホットライン」を完全に証明した記念碑的な研究です)


